浄土真宗では、お茶やお水をお供えしない訳
浄土真宗では、お茶やお水をお供えしません
浄土真宗のお客樣のお宅を訪問すると、お仏壇の御本尊や過去帳や位牌の前に、お水やお茶がお供えしてある場合があります。
多分、阿弥陀様やご先祖様が喉が渇いてはいけないから… との思いでお供えされているのだと思いますが
浄土真宗本願寺派(お西)(以下=浄土真宗)では、他の宗派のようにお仏壇のご本尊の前や過去帳(お位牌)に、お水やお茶を供えることはしません。
浄土真宗の教えでは、「お浄土には、 八功徳水という功徳が満ちあふれた清らかな水があるため、阿弥陀様や仏となったご先祖様が、飢えや、渇きといったことが一切ないので、私たちがそういう心配をする必要がない」と説いています。
浄土真宗の教えは、我々は仏さまの導きにより、亡くなると、すぐに、みな平等に極楽浄土に往生し、成仏するので
お仏壇の中にある過去帳やお位牌そのものに、魂が宿るという考えがなく、
過去帳(位牌)は、亡くなられた方の記録としての覚え書きと言う考えです。
そのため、他の宗派のように、先祖の魂が宿ったお位牌を用いた追善供養をいたしません。
その点が、浄土真宗と他の宗派の一番の違いです。
浄土真宗では、お位牌でなく過去帳を用いる理由について
浄土真宗が、先祖供養をしないから、先祖をおろそかにしているわけではなく、先祖供養をしなくとも、亡くなられた方は、阿弥陀様の本願(人々を救済しよう願い)により、仏様になられていてるという教えです。
私たちは、お仏壇を通じて、『仏となって極楽浄土におられ、つねに私を見守ってくださるご先祖様』と向き合うことで、感謝し対話することができると、説いています。
それらの教えを踏まえて、浄土真宗では一定の定められた作法があります。
浄土真宗では、お水の代わりに、櫁(しきみ)をお供えします
浄土真宗では、お茶やお水の代わりに、
樒(地域により、しきび、こうしば とも呼ぶ)か、
無い場合は、松などの常緑樹の青木を
華瓶(花瓶) という仏具に差してお供えします。(色花は用いません)
浄土真宗本願寺派(お西)では、色が着いた華瓶を、真宗大谷派(お東)では、金色の磨きの華瓶を用います
櫁のシキミの語源は、四季を通して葉が美しい緑色であるから「しきみ しきび」となったと言う説があり
神式での「榊」(=サカキ)に対して、「 樒」は、木へんに、「仏」の旧字体の「佛」を組み合わせた、「梻」の字があてられる場合があります
日本特有の香木とされ、樒にはその香気で悪しきを浄める力があるとされ、また、シキミを挿した水は腐りにくいとされています。
香りのある櫁を水と一緒にすることで「単なる水として」ではなく「清水」として仏様にお供えします
樒は、スーパーや園芸店などでも売られていますが、
もし入手が困難な場合は造花のシキミもございます。
花鋲用 しきみ葉つぼみ付 1本282円(1対 572円)
まとめ
浄土真宗の門徒の方で、今まで、何となくお茶やお水をお供えしなくても良いと判っていても、ついついあげておられた方も、これでその理由がお判かり頂けたのではないでしょうか。
お問い合わせ
商品に関するご質問など
お気軽にお問い合わせください。
お問い合わせ先 株式会社 井上佛工所
お問い合わせ先
株式会社 井上佛工所
TEL 0836-72-0125
営業時間 9:00~18:30
※土曜日・日曜日・祝日も営業しております。
定休日 不定休